悪魔の辞典
The Devil's Dictionary
 


  • イベント
    東京ゲームショウなどに代表される展示会など。
    初日は関係者招待日になっているのが普通。
    午前中は会社のえらい人も来るので、コンパニオンのおねーちゃんも気合を入れている。
    だが、昼すぎになってえらい人も帰ってしまうと、コンパニオンの数も目に見えて減り始め、
    残ったのは疲れ切ったアネゴと朝に弱いむさ苦しい編集者ばかりという
    悲惨な状況になってしまうのだ・・・。

  • 「おれたち○○だぜ」
    編集者やライターのゴミのようなプライドを指す。
    『ソニックアドベンチャー』の発表会で会場に入れなかったなんたら批評のライターや、
    某誌の副編集長が叫んでいたのが知られている。

  • 海外青年協力隊
    締め切りに追われた製作者の逃げ場。
    だが役に立たず、みんな舞い戻ってくるらしい。

  • キャッチフレーズ
    クソゲーでもなんとなく買う気にさせてしまう魔法の言葉。
    これの善し悪しで売り上げが決まるといっても過言ではない。

  • 芸者ウォリアーズ
    タイトー社内での禁句

  • コア構想
    NECインターチャネル内での禁句

  • 小人さん
    締め切り間際の徹夜の連続で、どうしても眠くてしかたがないときに
    「寝ている間に小人さんがやってくれるよ」と現実逃避すること。
    実際に起きてみると仕事が片づいているときもあるが、
    これはトランス状態で寝ながら仕事をしていたか、
    または誰か下のものが代りにやらされたかのどちらかである。

    類義語 → 召喚魔法

  • CD−ROM
    産業廃棄物。
    普通の本ならば大量に返品されても断裁して再利用できるが、
    CD-ROM付きの雑誌の場合、すべて産業廃棄物として処分される。
    まったくゲーム業界は、どこまでも地球にやさしくない世界である。

  • 取材
    ようするに疲れたから外に出てひと眠りしようということ。
    ちなみに打ち合わせと言えば飲み会のことである。

  • ドーピング
    徹夜の連続でも体力を維持させるためにクスリを服用する。
    コスト面から「タフマン」「リポビタンD」など安いドリンクが多い。
    また、プロザック、ゾロフトなど抗うつ剤を服用しているものも多数。

  • ドーム型
    過剰な飲食と運動不足によって形作られるもの。
    要するに(偏)のお腹のことだな。

  • バーター
    交換条件のこと。
    「広告出すから××を記事で取り上げてくださいよ」とか、
    広報担当や編集者の間で広く使われる。
    悪質な押し売りやいくら追い払ってもやって来る新聞の販売拡張員のようなもんである。

  • 編集協力
    名前はそれなりにカッコイイが、じつはたんなるアルバイト。
    世に出回っているほとんどのゲーム誌は、自給750円の人たちが支えているのである。

  • 「もうできたようなものなんで・・・」
    じつは何もできていないのに、終わったような気分になれるすばらしい言葉。
    過去、これで本が出なかったこともある(実話)

  • 持株会
    上場をエサに社員の金を吸い取る仕組み。
    投資した額がそっくりそのまま戻ることはまれ。

  • もとコナミ
    最近多い業界の転職者のこと。

  • 来年の春
    「その作品は来年の春ぐらいに」というコメントが出てきたら、
    ようするにまだ何も決まってないということだと考えよう。

  • リセットボタン
    人生にもついて欲しいと、弱小制作チームはみんな思っている。
    人間関係をリセットしたいと思うこともしばしば。

  • リニューアル
    雑誌の売り上げが落ち込んできたために、なんとかしろと圧力がかかること。
    表紙を変えるロゴを変える判型を変える誌名を変える・・・と、
    あとのほうになるにしたがって、雑誌の危険度は高いとみてよい。

  • リリース
    ゲームソフトの販促活動のために、メディアに配布する文字資料のこと。
    一斉配信で物量作戦というのが基本的である。
    が、よっぽどの大手でも販促の効果はほとんどない。


ゲームラボ '98 11月号より
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